最近、政府は三大キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)を目の敵にしてるように見受けられます。
先日来、菅官房長官が「携帯の料金はあと4割ぐらい下げられる」とか「海外に比べて料金が割高で値下げの余地がある」と発言し物議を醸し出しているところですが、2018年9月2日の日経朝刊では「格安スマホ「速度差別」禁止」という記事が1面に掲載されていました。
日経朝刊の記事を読んで私が総務省に対して思ったこと
格安スマホ「速度差別」禁止 総務省 携帯大手に義務付け
総務省は大手携帯電話会社が回線を提供する格安スマートフォンの通信速度を遅くするなどの「差別」を禁じる。
〜(中略)〜
格安携帯事業者の間では大手が系列ブランドやグループ会社の速度を優遇しているのではないかとの疑念が根強い。公平な競争環境を確保し、消費者が不利益を被らないようにする。
〜(中略)〜
各種のヒアリングやアンケート調査では、大手の系列ブランドの通信速度が格安業者のスマホよりも高速ではないかとの声が複数ある。これに対して大手は「サービスは公平かつ同条件」(KDDI)などと反論しているが、総務省は差別禁止を明確に定めることで疑念や不信を払拭する必要があると判断した。
〜(後略)〜
2018年9月2日 日経新聞朝刊1面より一部抜粋
総務省は誰のために何をしたいんでしょうかね。。。
私が大手携帯事業者に勤めている人間だったら、「別に通信速度を遅くするような差別なんてしてないよ」とすかさず反論しますね。
だって、格安スマホ事業者が大手携帯事業者から回線を借りるにあたって、合理的な契約に基づいて料金を決定しているんですからね。
あと、総務省には「公平」という言葉の意味をちゃんと定義してもらいたいですよ。
大手携帯事業者は長年に渡って莫大な費用の研究開発や設備投資を行ってきているわけです。一定の論理で格安スマホ事業者に費用負担を求めるのは当然のことです。
格安SIMのユーザーは多少の速度を犠牲にしても、「格安」な料金プランにメリットを感じて契約しているのですから。消費者は誰も不利益を被っていないですよ。
一方で、UQモバイルはKDDI(au)の系列ブランドとなります。独立系の格安スマホ事業者に比べれば系列ブランドの方が経営的に有利になるに決まってると思います。だって、自分の資本(UQモバイルの場合は100%KDDIが出資)が入った会社なんですから。
今朝の日経の記事を読む限りではそれを不公平だと言っているようですが、疑問が残ります。なぜなら、UQモバイルだって自社の回線速度を上げるための投資をしている訳ですから。系列ブランドと言えど、公平な条件の中でちゃんと企業努力していますよ。
私としては、総務省がここまで口を挟んでくるなら将来の日本の携帯市場や通信環境をどのようにしたいのかをちゃんと描いて欲しいですね。
三大キャリアと格安スマホ事業者の棲み分けとか、格安SIM事業者の中で系列ブランドを許すのか否かとか(今さら許さないという話はあり得ませんが。。)、高速な通信を可能にするためのインフラの費用負担とか、ユーザーの利便性とか。。もっと示すべきことがたくさんあると思います。
私には日本の通信環境の将来像が見えません。
総務省は速度差別なんて言う前に、未来のビジョンを示して欲しいものです。速度差別という部分的なことだけにフォーカスを当てている印象があります。
今朝の新聞記事はUQモバイルの通信速度が速いことの証明になりますね
「総務省がやり玉に挙げるほど、UQモバイルの通信速度は格安SIM事業者の中で優れている」というのが私の見解です。
繰り返しになりますが、これは「疑念でも不信でもなく」大手系列ブランドとして当たり前のことですよ。
以前mineoが「UQモバイルやY!mobileばっかり安くて速い回線が使えるのをなんとかしてよ」と騒いでいたのを思い出しましたが、その時も「マイネオは通信速度でUQモバイルに負けてることを公式の場で認めたってことですかね?」という記事を書いております。
ですので、現段階においてもUQモバイルの通信速度の優位性は保たれてるんだということが間接的に証明されたと解釈しました。
今後UQモバイルの通信速度や料金にどのような変化がでるかが問題
今朝の日経では「10月にも関係省令を改正する」と報じられています。各社はその後3ヶ月以内に対応する必要があるので、私達一般ユーザーに影響が出るのは、早くて2019年1月〜2月ぐらいだと思います。
他の格安スマホ事業者の通信品質が多少向上するぐらいの改善で落ち着くのではないかというのが、現段階の私の予想です。
UQモバイルへの影響はほとんど無いでしょう。私は今後も安心してUQモバイルを使い続けたいと思います♪
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